構造化の4つの基本パターン

構造化の4つの基本パターン

構造化には4つの基本パターンがあり、場面に応じて使い分けることで情報を整理できます。

この記事でわかること

  • 構造化の4つの基本パターンの全体像
  • それぞれのパターンがどういう場面で使えるか
  • どのパターンを選べばいいかの判断基準

前回、構造化とは「並べる」「分ける」「関係をつける」の3つの作業だと整理しました。

でも実際にやろうとすると、「どう分ければいいか」「どんな関係をつければいいか」で迷います。情報は目の前にある。整理したいとは思っている。でも、どこから手をつければいいか分からない。

この「どう整理すればいいか」に型を与えてくれるのが、構造化のパターンです。

4つのパターンを知っておけば、だいたい整理できる

構造化のパターンは細かく分ければ無数にありますが、仕事で使う場面の大半は4つのパターンでカバーできます。

① ツリー:大きなものを小さく分解する。上から下に枝分かれする構造。

② マトリクス:2つの軸で比較・分類する。縦と横の掛け合わせで整理する構造。

③ プロセス:流れを可視化する。時系列や手順を左から右に並べる構造。

④ 対比:2つのものを並べて違いを見る。Before/After、自社/競合のように対にする構造。

この4つを知っているだけで、「この情報、どう整理すればいいか」という迷いがかなり減ります。

ツリー——分けて小さくする

売上が下がった原因を考えるとき。「売上」を「新規」と「既存」に分ける。新規をさらに「リード数」「商談化率」「成約率」に分ける。大きな塊を、小さな要素に枝分かれさせていく。

ツリーが向いている場面:原因を特定したいとき、全体像を網羅的に把握したいとき、大きすぎるテーマを扱えるサイズにしたいとき。

特徴:上から下に分けていく。分けた結果が「全部合わせると元に戻る」関係になる。

マトリクス——軸を2つ決めて整理する

施策の優先順位を決めるとき。縦軸を「インパクトの大きさ」、横軸を「実行の難易度」にして、4つのマスに施策を配置する。右上(インパクト大・難易度低)から手をつける。

マトリクスが向いている場面:複数のものを比較したいとき、優先順位をつけたいとき、選択肢を整理したいとき。

特徴:2つの軸を自分で決める。軸の選び方で見え方がまったく変わる。同じ施策でも「コスト×効果」で整理するのと「緊急度×重要度」で整理するのでは、優先順位が変わることがある。

プロセス——流れを見える化する

営業の受注率が下がった原因を探るとき。「問い合わせ→初回商談→提案→見積→受注」というプロセスで並べると、どのステップで離脱が多いかが見える。プロセスの3番目で止まっていることが分かれば、提案の内容や方法を見直せばいい。

プロセスが向いている場面:手順を整理したいとき、ボトルネックを見つけたいとき、因果の流れを追いたいとき。

特徴:左から右に時間や順序で並べる。「何が先で、何が後か」を明示する。

対比——並べて違いを浮かび上がらせる

新しい施策を説明するとき。「今の状態(Before)」と「施策後の状態(After)」を並べると、何が変わるのかが一目で分かる。「自社」と「競合」を並べると、強みと弱みが見える。「理想」と「現状」を並べると、ギャップが明確になる。

対比が向いている場面:変化を伝えたいとき、差を明確にしたいとき、判断の根拠を示したいとき。

特徴:必ず2つのものを並べる。並べることで「同じところ」と「違うところ」が見える。

どのパターンを選ぶか

4つのパターンは、整理したい情報の性質で選び分けます。

大きなものの中身を知りたい → ツリーで分解する。

複数のものを比較・優先したい → マトリクスで軸を決めて配置する。

流れや手順を整理したい → プロセスで順番に並べる。

2つのものの違いを明確にしたい → 対比で並べる。

迷ったときは「自分は今、何を知りたいのか」を先に考えてみてください。中身を知りたいならツリー。比べたいならマトリクスか対比。流れを追いたいならプロセス。知りたいことが分かれば、パターンは自然に決まります。

また、1つのパターンで完結する必要はありません。ツリーで分解してからマトリクスで比較する。プロセスで流れを整理してから対比でBefore/Afterを見せる。パターンの組み合わせは自由です。

まとめ

この記事のポイントを3つにまとめます。

  • 構造化の基本パターンは4つ。ツリー(分解)、マトリクス(比較・分類)、プロセス(流れ)、対比(違いの可視化)
  • パターンは情報の性質で選ぶ。中身を知りたい→ツリー、比べたい→マトリクス、流れを追いたい→プロセス、違いを見たい→対比
  • 1つで完結する必要はなく、パターンの組み合わせも有効

次回から4つのパターンを1つずつ深掘りします。まずは「ツリー」。大きなものを小さく切り分けるこのパターンは、構造化の中でも最も基本的で、最も使用頻度が高い型です。