「関連部署からの問い合わせ対応だけで、気づけば夕方——」
マニュアルのボリュームが多すぎて、どこに正解が書いてあるか探すだけで一苦労。問い合わせが来るたびにマニュアルを開き、該当箇所を探し、理解し、返信文をゼロから書く。正確さとスピードの両立が求められる中で、この作業が毎日繰り返されます。
この記事でわかること
マニュアルをAIに読み込ませるだけで、問い合わせボットを構築。
- RAGを活用したAIの活用方法
- 問い合わせ内容を貼るだけで回答案が出るボットの作り方
こんな経験はありませんか?
- マニュアルの該当箇所を探すだけで時間が取られる
- 専門知識が必要な問い合わせほど、回答に時間がかかる
- 問い合わせ対応が積み重なり、本来の業務が後回しになる
この記事では、既存のマニュアルをAIに読み込ませて「専用問い合わせボット」を構築し、問い合わせ業務を大幅に効率化したStella AI for Biz実践例を紹介します。
Before / After
サービスの担当者にとって、サービス移行や切替時の問い合わせ対応は大きな負担です。特に専門知識を要する領域では、マニュアルのボリュームが膨大で、問い合わせのたびに正確な情報を探し出す作業が発生していました。
Before(従来の業務フロー)
膨大なPDFや資料を目視で探し、該当箇所を読み込む →回答メールをゼロから作成 →最終確認で再度マニュアルと照合
問い合わせのたびにこの作業が繰り返され、担当者の稼働を圧迫していました。
After(AI導入後)
マニュアルを参照させた問い合わせ専用ボットを作成 →問い合わせ内容をAIに投げる →マニュアルに基づいた回答案を即座に生成
マニュアルを渡して、質問する——それだけで使い始められます。
実践STEP:3ステップで専用ボットを構築
STEP1|マニュアルをRAG Databaseに登録する
サービスに関するマニュアル・FAQ資料(PDF、Excelなど)をStella AI for BizのRAG Databaseにアップロードします。
外部ストレージサービス(Googleドライブ・SharePoint・BOX)とも連携できるため、資料を更新した際の手間も省けます。
STEP2|問い合わせボットのテンプレートを作成する
STEP1で登録したRAG Databaseを用いて、テンプレートを新たに作成します。
「問い合わせ内容」を入力するだけで回答が出る設計にするために、以下のプロンプトを設定します。
▼ プロンプト例
あなたはサービスのシステム切替業務の専門家です。
登録済みのマニュアル・FAQ資料にもとづいて、問い合わせへの回答文を作成してください。
# 出力時のルール
1. 登録済みのマニュアル・FAQ資料の内容に基づいて回答する
2. マニュアルに記載がない内容は「該当する記載が見つかりませんでした」と回答する
3. 回答には、根拠となるマニュアルの該当箇所の内容を必ず併記する
# 入力項目
{問い合わせ内容を入力}ここがポイント
RAGをテンプレートと組み合わせることで、「問い合わせ内容を貼り付けて送信するだけ」で動くボットになります。マニュアルに記載がない場合の返答と、根拠箇所の明示を指示することで、回答の精度と信頼性を担保できます。
STEP3|問い合わせ内容を入力し、回答案を生成する
関連部署から届いた問い合わせ内容を、そのままテンプレートの入力欄に貼り付けて送信します。
出力された回答案をそのままコピー&ペーストで返信に使うことが可能です。根拠となるマニュアルの該当箇所も併記されるため、内容の確認も素早く行えます。
得られた成果
マニュアルの該当箇所を探す作業と、回答文をゼロから作成する作業の両方が不要になりました。問い合わせ対応にかかる稼働を大きく削減できています。
問い合わせへの回答だけでなく、担当者自身が「業務内容の理解を深めるツール」としても応用
Stella AI担当者の声
「業務を進めるためには、サービスそのものに関する知識だけでなく、システムに関する知識まで含めた幅広い専門知識が求められ、関連マニュアルも膨大な量になります。これまでは、問い合わせを受けるたびに該当箇所をマニュアルの中から探し出す作業が必要でした。しかし、この作業をAIに代替させることで、業務にかかる稼働を大きく削減できると感じています。今後は、このような活用方法をサービス主管部をはじめとした関係部署にも広げていきたいと考えています。」
応用・発展ヒント
マニュアルを入れ替えるだけで、他の業務にもすぐに横展開できます。
① 新人オペレーターの教育ツール
想定問答集を読み込ませ、ロールプレイングの相手としてAIを活用します。即座に正誤判定やアドバイスをもらうことで、育成スピードを加速できます。
② 社内規定・就業規則のQ&A
就業規則や経費精算マニュアルを読み込ませることで、「家賃補助の条件は?」「領収書はいつまで?」といった社内問い合わせを自動化できます。総務・人事部門での活用に特に効果的です。
まとめ
「AI活用」と聞くと構えてしまうかもしれませんが、やることは「ファイルを渡して、質問する」——これだけです。
まずは手元にある「一番よく問い合わせが来るマニュアル」を1つアップロードして、「このことについて教えて」と聞いてみてください。
そのたった一つのアクションが、毎日の問い合わせ対応を変えるきっかけになります。
この記事で紹介した仕組みは、Stella AI for Bizを活用して実現しています。